【もののけ姫】タタラ場に子供がいない?包帯の理由はハンセン病だから?モデルがどこかも調査!

「もののけ姫」で、エミシの国から呪いを受けてやってきたアシタカがたどり着いた場所が、女リーダーのエボシが作る国タタラ場でした。

タタラ場は、女性が強い国で、女性も戦闘をすることもあります。そして、戦闘に必要な武器の材料となる鉄を高度な技術で生産しているのでした。(↓は公式予告です。)

今回は、そのタタラ場における疑問点を調査しました。

「なぜ子供がいないのか」ということと、「包帯をしている人々の病名はハンセン病なのか」ということです。

また、このタタラ場にはモデルがあるようなので、あわせて調査しました。ネタバレを含みますのでご注意下さい。

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「もののけ姫」のタタラ場にはなぜ子供がいないのか

宮崎駿監督の作品には子供が活き活きと動き回る作品が多いのですが、この国には子供がいません。老人も見当たりません。

タタラ場は、国というよりはまだ集落といった程度の規模です。そして、製鉄所でもあります。

だから、危険な場所であったということがいえるでしょう。

 

エボシに率いられた男性らは、山の神の怒りに立ち向かいながら、森を切り崩し、みんなで鉄を生産しているのです。

鉄があるということは、戦国時代ですので、他国から真っ先に狙われてもおかしくない土地です。

アシタカは、「まるで城のようだ」、とタタラ場を称しています。

タタラ場は、子供を安心して育てられるほどの場所でないということが理由なのです。

新興国が植民地を作るようなイメージでもよいかもしれません。

入植地の原住民はいるかもしれませんが、侵略側はまずは、軍隊やそれに付随する職人たちを連れていきます。

当然、安全に支配できるまで子供らを連れてくることはないでしょう。

タタラ場で包帯をしている人々はハンセン病なのか

宮崎駿監督は、ハンセン病療養所を訪れたことがきっかけで、「もののけ姫」の一場面にハンセン病患者を描いたと発言しています。

その理由としては、業病と言われた病を患っていながら、しっかりと生きようとした人々を描かなければいけない、と思ったからです。

エボシのタタラ場では社会から差別を受けてきたらい病(ハンセン病患者)と思われる病人には手厚い保護をしています。

 

そもそも、ハンセン病とは、日本では古くはらい病とよばれ、らい菌が鼻や気道から入り、神経を侵します。

症状は皮膚に白や赤の斑紋ができ、治療しないと身体に変形を起こします。

障害が残る恐れもあり、感染力は非常に弱いのですが、昔は差別の対象にもされました。

 

タタラ場で全身を包帯で巻いた人は、隔離された場所に安静にしており、エボシについて「行くあてのない私たちを受け入れてくれた」とか「わしらを人として扱ってくださったただ一人の人だ。」とか「わしらの病を恐れず、わしの腐った肉を洗い、布を巻いてくれた」と語っています。

エボシは、隔離された場所を「私の庭」と表現し、ハンセン病患者を受け入れ、人として生きていける場所を作ったのです。

タタラ場のモデルはどこ

 

出雲大社で有名な島根県にある「菅谷たたら」というタタラ場がモデルになっています。

出雲の国は古くから良質の砂鉄が取れることで知られています。

1751年から170年間にわたり、たたらの灯を燃やし続けたといわれています。

タタラ場の建物もこの「菅谷たたら」内の「高殿」をモデルにしています。

 

 

余談ですが、菅谷たたらの近くにたたらの神「金小屋神(かねこやのかみ)」が祀られていて、この神様は、女性嫌いで嫉妬深く、製鉄が始まると、製鉄技術者の妻は鉄ができるまで化粧をしなかったそうです。

「もののけ姫」のタタラ場でも本来は女人禁制と言っています。

「女性は鉄を汚す」と言われています。

あえて、女性に働く場を与える設定も宮崎駿監督の人権に対する強い思いなのかもしれません。

 

まとめ

「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」などは、高度に発達した文明に対する人間の傲慢さへの批判的な部分も描かれています。

「もののけ姫」においても、戦国時代の高度文明が森や神を冒涜する行為に及んでいることを指摘しています。

向こう見ずな文明の発展に警鐘をならすと同時に、人間の間違った知識や差別意識による弱い者に対する人権侵害に対しても強い批判とどうあるべきかという道を示しています。

「もののけ姫」は娯楽的な映画である一面とともに、タタラ場を描くことによって、社会風刺(批判)もしっかりと行っているのです。

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