アニメ映画「時をかける少女」は筒井康隆さんのSF小説が原作です。
2006年7月15日に細田守監督により、アニメ映画が角川ヘラルド映画より公開されました。
主題歌には奥華子の「ガーネット」が採用されています。主人公の声を仲里依紗さんが演じています。
主人公は高校2年生の紺野真琴で、クラスメイトの仲良しと高校生活を送っています。ある日、自分がタイムリープできることに気づき、ストーリーが展開していきます。
タイムリープの秘密は、実は親友が深くかかわっているという事実がわかってきます。
真琴のみずみずしい青春を描きながら、時間を行き来するタイムリープの謎が解明されていきます。
今回はそんな「時をかける少女」のラストシーンをネタバレ考察していきます。
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ぜひネタバレやあらすじを読む前に見たいという方はチェックしてみてくださいね。
目次(各項目をタップすると、その項目に飛びます。)
「時をかける少女」ラストシーンを解説
時をかける少女 細田守監督
原作の主人公の姪、紺野真琴が主人公。原田知世の映画とは内容は違う。ふとしたことでタイムリープをできることを知った真琴はプリンを食べるために前日に戻ったり、カラオケを歌い続けるため時間を遡ったりしてた。しかし。。この頃の細田守は魂が違う。傑作中の傑作 pic.twitter.com/LP2Hwa4c15
— たつぼう β (@junklandZ) September 5, 2020
真琴の自転車を借りた功介は女子生徒を乗せて坂を下りますが、ブレーキが効かずに踏切に突っ込んでしまいます。
しかし、真琴はその前に千昭からの電話で、最後のタイムリープの回数を使ってしまっていました。
功介と女子生徒をタイムリープで助けることができません。
すると時間が止まり、千昭が「俺、未来から来たって言ったら笑う?」と言って、時間を戻します。
功介と女子生徒は助かりますが、千昭もまた最後のタイムリープの回数を使ってしまいました。未来から来ていた千昭は未来に帰れなくなってしまいます。
千昭はタイムリープの秘密を他人にばれてしまったこともあり、学校から姿を消します。
途方に暮れる真琴ですが、腕の数字を見るとタイムリープの回数が1回残っていました。これは、千昭が時間を戻したことによって、真琴のタイムリープの回数が1回戻っていたのでした。
真琴は最後のタイムリープを使って、千昭がタイムリープを使う前に時間を戻します。千昭のタイムリープは1回戻ります。
これで千昭は未来に帰ることができるようになりました。
そもそも千昭が未来からやってきた理由は、未来では消失してしまったという、どうしても見たい絵があったからなのです。
真琴は、千昭が見たがっている絵を未来に残すことを約束します。
最後に、千昭は「未来で待ってる。」と言って未来に帰っていきます。
それに真琴は「うん。すぐ行く。走っていく。」と言ってラストシーンへとつながっていきます。
「時をかける少女」千昭のセリフ「未来で待ってる」の意味は?
平成最後の日と聞いて思い浮かんだのは時をかける少女の千昭の
『未来で待ってる』って台詞 pic.twitter.com/WyDmJDwNDl— 空器ちゃん (@ststbbtn) April 30, 2019
千昭は真琴に「未来で待ってる。」という言葉を残しますが、千昭はおそらく遠い未来からきています。
そのため、真琴が死ぬまでに千昭と出会えることは不可能です。
ここで千昭の言った「未来で待ってる」という言葉の意味は、真琴が絵を守って未来に残すことを信じて未来で待っているということです。
単純に解釈すると、真琴がタイムリープをなんらかの手段で使って、未来に会いに来るのを待っている、とも取れます。
しかし、千昭が危険を冒してまでわざわざ過去に見に来た絵の価値は、千昭にとっては命よりも重いものとも取れます。
真琴が千昭への思いを絵に託すことはできます。一度消失した絵も、その未来を変えることは努力次第で可能なのです。
「未来で待ってる」は、真琴の思いが絵に託されることを待つということなのです。
タイムリープで会いに行こうとするよりも純粋で深い愛を感じますよね。
「時をかける少女」真琴のセリフ「すぐ行く、走っていく!」と返した理由や背景は?
映画の中の好きな台詞
時をかける少女より
「未来で待ってる…
うん…すぐ行く、走って行く…」
この言葉の裏に隠された意味
・想いは相当のものがあると
思われるが…それを押し殺しての一言は、
深く考えれば考えるほど…うっ、うぁぁぁ‼‼ってなる#アニメ好きと繋がりたい pic.twitter.com/uPqw8qNz50
— ぬるま湯人生 (@nurumayu1182) June 21, 2021
真琴は千昭が見たがっていた絵の存在を知りました。
そして、千昭はその絵を「待ってる」と言い残します。
それに全力で応えるのが真琴という人間です。
魔女おばさんにも「待ち合わせに遅れてきた人がいたら、走って迎えに行くのがあなたでしょ。」と言われています。
もちろん、未来人のもとに走って迎えに行くことはできません。
しかし、千昭の見たがっていた絵を媒介として、真琴の思いは千昭の元に届くのです。
そして、真琴の行動が千昭の帰った未来ではすぐに反映されるのです。
まとめ
今回は、「時をかける少女」のラストシーンをネタバレ考察しました。
また、千昭の「未来で待ってる」、それに応える真琴の「すぐ行く、走っていく!」というそれぞれのセリフの意味についも解説しました。
それぞれのセリフの意味を知ると、細田守監督が作品に込めた思いや、千昭と真琴の関係の深さや愛情がよくわかりますよね。
タイムリープ物の映画は数多くありますが、本作は原作のよさもさることながら、細田監督によるアニメーションの質の高さもあって見どころが満載です。
また、タイムリープ物にはつきものの、タイムリープの仕掛けと謎解きもテンポよく、そしてわかりやすく明かされていくため、子供からお年寄りまで楽しめる映画となっています。
そして、なによりも青春映画には欠かせない恋愛要素も適度に織り交ぜられており、目が離せません。秀逸アニメのひとつといってもいいでしょう。
時をかける少女を見たことのない方やSFファン、原作ファン、実写版ファンの方はぜひ一度この機会に見てみてください。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
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