「孤狼の血LEVEL2」は、前作「孤狼の血」の続編にあたります。
東映により2021年8月に公開され、監督は白石和彌。主演は前作で助演だった松坂桃李です。
広島の架空の都市・呉原が舞台となっており前作と同様です。そして時代は、前作の昭和63年から3年後になります。
伝説の刑事・大上章吾が亡くなった後に、その意思を受け継いだ日岡秀一がやくざに立ち向かう姿が描かれています。
今回は、鈴木亮平演じる上林は在日韓国人なのですが、彼にモデルがいるのかについて紹介していきます。
また、上林の生い立ちや過去、鈴木亮平の演技評価についても紹介します。
以下ネタバレを含みます。
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「孤狼の血LEVEL2」上林は在日韓国人、モデルはいる?
『孤狼の血 LEVEL2』
上林組長の圧倒的な存在感と儚さ。
演じる鈴木亮平さんが命を灯し、命を吹き消す。
是非 映画館で目撃してほしい。
見逃さないでほしい。#孤狼の血LEVEL2#鈴木亮平 pic.twitter.com/TURKjybu8h— Ayako K (@a8co718) August 20, 2021
上林は、出所後の凶悪な殺人行為や仁成会の乗っ取りなど、その過激ぶりに目を覆いたくなるキャラクターです。
LEVEL2のシナリオは映画オリジナルなのですが、この上林が在日であることは映画の中からも感じる場面はいくつかあります。
上林は、劇中で「ソンホ」と呼ばれており、韓国人であることが推測されます。
上林の生い立ちなど細かいところは劇場では尺の関係でカットされましたが、在日という背景は極貧家庭の生い立ちという背景を残すためのようです。
また、上林のビジュアルは鈴木亮平の風貌もさることながら、ある韓国人俳優をモデルに作り上げている部分もあります。
それがわかるのが、上林の全身に彫られているタトゥーです。「毘沙門天」と「不惜身命」の文字が彫られています。
これらのタトゥーは、五十子会長との関係性を表現している部分もあるのですが、デザインは純和風というよりはアジアテイストのタトゥーでもあります。
これは、韓国映画「悪人伝」に登場する組長を演じるマ・ドンソクがモデルにもなっていることにあります。
マ・ドンソクは、映画の中でやはり凶悪なヤクザの組長として登場し、刑事と互いに敵意をむき出しにして戦います。
悪人伝のマ・ドンソクさんと、しげぴろ見比べ。 pic.twitter.com/wjs5DjdFky
— ☆るる☆ (@rudopai_ruru) October 26, 2021
「孤狼の血LEVEL2」上林の生い立ちや過去は?
上林の残虐ぶりを見ていると、「なぜこのような人間が生まれたのか?」という疑問は誰もが持つところです。
映画の中では、上林の生い立ちを回想するシーンがいくつか登場し、その答えを推測することができます。
親の愛をまったく受けず虐待され続けた上林の生い立ちを見ると、あの凶悪ぶりにも納得がいきます。
そして、上林が過去を回想するロケ地は、広島市の被ばく者らが暮らしていた建物です。
上林の家系が被ばく者であるという描写はどこにもありませんが、上林の生家や両親のすさんだ暮らしぶりを描いており、それが戦後間もない広島であるといわれてもおかしくないほどの貧しく荒廃した描かれ方をしています。
もちろん、年代的には昭和30年~40年代であるので、被爆直後というわけではありません。
ただ、上林の凶悪性の原因が親との関係性や生活環境であるのは間違いありません。
そして映像からは、戦後まもなく焼け野原となった広島で被爆した朝鮮人らがやくざになり、昭和の広島の抗争にかかわっているという事実にも思いをはせてしまうような映像となっています。
被ばく、在日、差別、虐待、貧困、やくざ、凶悪性このあたりのキーワードが上林の過去や生い立ちとリンクしてきます。
「孤狼の血LEVEL2」鈴木亮平の演技評価は?
映画『孤狼の血 LEVEL2』鑑賞。噂では聞いてたけど鈴木亮平演じる上林がえげつない。まあこれぐらい殺し屋が歩いてるぐらいのヤクザを出してこないと一作目のインパクトを超えられないやろうからね。そうゆう意味では見事に成功してる。相変わらず暴力団も警察も似た者同士。娯楽色が強まったかもね。
— JIN (@JIN1023) October 11, 2021
鈴木亮平のイメージをひっくり返すほどの演技でしたね。
1作目は大上のインパクトが大きすぎたので、派手でえげつない演技となったのもわかります。
役所広司の貫禄には及ばないまでも、看過客に十分なインパクトを残すだけの名演技だったようです。
鈴木亮平さん、今旬の俳優らしく正義漢!命は俺が救う!みたいなドラマのサムネがfire tv立ち上げるとよく目に入ってくるんですが、初見が孤狼の血の上林なのでこの微笑み全然信用できなくなっちゃったな…それぐらい良かった… pic.twitter.com/4tB8CYW4wD
— 大作 (@takuya1221) October 10, 2021
鈴木亮平といえば、おおらかで笑顔の似合う俳優ですよね。
それが、あのような凶悪ぶりを演じられると少し近寄りがたい雰囲気になってしまいます。
同じような演技しかできない俳優よりも、観客がだまされるくらいの豹変ぶりを演じられる俳優の方がやはり評価されますよね。
本作で鈴木亮平の演技に幅が出たのは間違いなさそうです。
ただ、ファミリー向けのほのぼのドラマのお父さん役はしばらく回ってこなさそうでもあります。
まとめ
孤狼の血LEVEL2のキャッチコピーは「闘うヤツしか生きられない。」です。
鈴木亮平が演じる上林を見ていると、人間の闘争本能むき出しの人生に何かを気付かされる人もいたのではないでしょうか。
上林は、原作にはないオリジナルキャラクターなのではっきりとはわからないところはありますが、「ソンホ」という韓国名を持っており、在日であることや、両親からの愛はなく虐待をされた生い立ちを持つことはわかっています。
また、「悪人伝」に登場する組長を演じるマ・ドンソクがモデルにもなっているようです。
1作目の大上に劣らない上林を演じる鈴木亮平の凶悪な演技は、誰もが高評価をしています。
「孤狼の血」を見ている人も、見ていない人でも楽しめる映画になっていますが、前作を視聴するとより今作も楽しむことができますよ。
U-NEXTで無料視聴もできるので、ぜひこの機会にご覧ください。
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