映画『孤狼の血』あらすじネタバレと感想!ラスト結末や原作との違いも!

孤狼の血」は、柚月裕子による長編警察小説シリーズで全3部作です。

映画は、東映により2018年5月に公開され、白石和彌監督、主演役所広司です。

昭和63年の広島の架空の都市・呉原を舞台となっており、やくざ同士の争いに真っ向から挑む刑事2人を描いています。

キャストには、役所広司のほか、松坂桃李、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介といったそうそうたるメンバーが顔をそろえており、最高のエンターテインメントに仕上がっています(R15+指定)。

今回は、「孤狼の血」のあらすじ、ネタバレ~ラスト結末を紹介するとともに、感想や原作との違いについても紹介します。

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「孤狼の血」のあらすじネタバレからラストシーン、結末まで

① はじまり

広島県呉原市では、昭和49年に暴力団尾谷組に対して、広島市の五十子会が抗争を仕掛けた。その結果、多数の死傷者を出し、報復合戦が続き抗争が泥沼化した。

その後、尾谷組組長:尾谷憲次が逮捕され、勝者のない結末となった。

 

その14年後、五十子会の組織のひとつである加古村組が尾谷組の残党に対し、抗争を仕掛け始める。ここで、呉原市に再び火の手が上がった。

同時期に、加古村組の資金提供企業である呉原金融の経理・上早稲二郎が行方不明になる事件が発生する。

事件には加古村組が関連しているとにらんだ呉原東署捜査二課暴力団係が、捜査を開始する。

② 見習い

呉原東署捜査二課暴力団係の班長である大上章吾(役所広司)の部下として配置された日岡秀一(松坂桃李)は、上早稲失踪事件の情報を収集を2人で開始する。

しかし、捜査初日から日岡は、加古村組組員の苗代広行(勝矢)に対する行動から命がけの喧嘩に発展し、怪我だらけになる。それは、大上が苗代から情報を得るために示したものであった。

大上は、大けがをした日岡を薬局に連れていき、薬局員の岡田桃子(阿部純子)に手当をさせ日岡との関係を促す。

この間、加古村組は、尾谷組のテリトリーを侵し挑発を続けている。

大上は、苗代に対し暴行や薬物使用による10年の懲役を引き換えに情報を聞き出そうとするが、苗代口を絶対に割らない。

大上は、その様子から上早稲事件の背後には大きな陰謀があることを感じ取る。

 

大上は、尾谷組事務所を訪れ、加古村組との争いがエスカレートしないように話をしに行く。

加古村組は、尾谷組組長の出所前に尾谷組に抗争を仕掛け、勢力を拡大しようとしていたのである。

また大上は、五十子会会長・正平の兄弟分である瀧井銀次(ピエール瀧)から上早稲拉致現場の情報を得て、現場である旅館を訪れる。

そこで大上は、放火までして証拠となるビデオテープを窃盗し入手する。

日岡は、この放火やビデオテープ窃盗に関して大上の大胆な犯罪を制止しようとしていたが流れ上、大上に加担してしまう。

③ 抗争

ある日、クラブ梨子で女性トラブルから加古村組員が尾谷組員を射殺する事件が発生する。

尾谷組は、この報復として加古村組事務所に発砲する。

その発砲をたまたま聞きつけた日岡は、発砲した尾谷組員を逮捕する。

逮捕をきっかけに危機感を感じる尾谷組は、全面戦争も辞さない構えとなる。

 

エスカレートする抗争を止めるべく大上は、鳥取刑務所に服役中の尾谷組組長・尾谷憲次(伊吹吾郎)を訪れ、「尾谷組を制止してくれたら、3日以内に上早稲事件の謎を解き、加古村組にプレッシャーを与え、抗争の発展を阻止すること」を約束する。

大上は、クラブ梨子でママ・高木里佳子(真木よう子)の協力を得て、上早稲失踪の証拠を持つ吉田滋(音尾琢真)を拉致し、加古村組が上早稲失踪に関与している決定的な証言を得る。

また大上は、上早稲の殺害現場となった養豚場で働く加古村組員を逮捕して尋問し、上早稲を無人島に埋めたことを供述させる。

④ 失踪

尾谷組組長との約束3日ぎりぎりで、上早稲の遺体を発見し、加古村組員を指名手配することとなる。

一方で、安芸新聞の記者・高坂隆文(中村獅童)の取材などから、14年前の殺人事件に大上がかかわっている疑惑が浮上してしまい、大上は謹慎処分となる。このため、加古村組を追い詰めることに大上は関われなくなる。

そしてこのことから、尾谷組は、約束は守られなくなったと判断し抗争に踏み切る。

 

大上は、なんとか抗争を制止しようと、謹慎を破り加古村組の親組織である五十子会会長・五十子正平(石橋蓮司)を訪ね、手打ちの条件を取り付ける。

しかし、その条件を尾谷組幹部一ノ瀬(江口洋介)は拒否し、また服役中の尾谷組長も拒否する。

 

それでもなんとか抗争を制止しようと大上は、五十子会長を訪れるがその後大上は行方不明となる。

日岡は、大上の身を案じ瀧井や高木里佳子の協力を仰ぐ。

日岡は、2人から大上の本性と、警察の上司らの暴力団との癒着など弱みを網羅したノートを入手する。

そして里佳子からは、14年前の殺人事件への大上の関与の事実を聞かされる。

⑤ 大上の死

大上は、漁港で水死体として発見され、腹部に多数の刺し傷、遺体からは大量のアルコールと睡眠薬が発見される。

警察は、大上の飲酒からの事故死と発表した。

真実を解明するために日岡は、養豚所を訪れそこで大上が持っていた狼のジッポライターを発見する。

大上は、五十子会によって養豚場で殺されたのであった。

 

大上の意思を継ぐことを決意した日岡は、仁正会主催のパーティで尾谷組に五十子会を襲撃させる。

そこで五十子会会長・正平は、トイレで尾谷組一ノ瀬に日本刀で殺される。

また、パーティに出席していた県警監査官の嵯峨(滝藤賢一)を会場から逃走させる。

この襲撃の最中に、暴力団係の刑事が会場に乗り込み一ノ瀬を逮捕する。

日岡は会場から逃走したことをネタに嵯峨を脅迫し、呉原東署に刑事として残すように図る。それは大上の意思を継ぐためであった。

後日、日岡は大上の墓参りに行くと、岡田桃子も来ていた。

桃子が日岡の手当をしたのは、大上の差し金であり日岡の情報を大上がつかむためであった。

日岡は大笑いし、遺品の大上のジッポライターで煙草に火をつけ終わる。

感想

暴力物は、好きな人と嫌いな人が分かれる映画です。

しかし戦争映画にも通じますが、人間の極限状態を描いた作品となっていることから、むき出しの人間性を映画から感じ取ることもできます。

単純に暴力作品という見方よりも人間性を描いた作品という見方ができるのも事実ですね。

そして、男社会にかかわる女性がポイントになっているところもあります。真木よう子の演技力の高さを見て、なおさら感じますね。

やくざ映画は、キャストの演技力の高さが際立ちますね。

役所広司は、最近では「素晴らしき世界」でもやくざ者の役で半端ない演技力を見せていましたね。

優しいお父さんの役から極道まで、幅広い演技をこなす役所広司は名前の通り広い役どころをこなします。

そして、演技、ストーリーはもちろんですが、血の出るシーンは痛みが伝わってくるほどリアルですね。

はさみやナイフ、拳銃、泥といった小道具を効果的に使っていることが分かります。

原作との違い

基本的な設定である、やくざの抗争と警官による制止は、原作を踏襲しています。

しかし、ところどころ原作と映画には違いがあります。

原作には、上早稲失踪事件をひた隠しにするクボチュウという加古村組の手下や、尾谷組を抜けて堅気になったものの抗争がはじまると資金援助をする野津という男がいますが、映画では登場しません。

 

また、養豚場の善田という加古村組の手下は原作には登場せず、映画では上早稲失踪事件の重要人物となって登場します。

里佳子は、原作では梨子というホステスと大上に殺人を隠ぺいしてもらった小料理屋の晶子という女将を足して作られた人物です。

ラストは原作では日岡が大上のノートをもとに警察上層部に対抗する終わり方をしますが、映画では一ノ瀬に五十子をつぶさせるという大どんでん返しを用意しています。

まとめ

白石監督にとって、「孤狼の血」は、「日本で一番悪い奴ら」に続く悪徳警官を扱った映画でした。

監督本人も「最高のエンターテインメントに仕上がった」と言っている通り、原作のやくざの抗争と警官の対立といった骨太のストーリーを生かしつつも、映画オリジナルのストーリーとして、2時間があっという間にすぎる内容となっています。

過激な暴力シーンにはR指定は当然ですが、大人が見ても衝撃的なシーンがあり、好き嫌いが分かれる部分もあるでしょう。

「アウトレイジ」や「仁義なき戦い」など極道映画が好きな人には、最高のエンターテインメントと言えるでしょう。

続編も製作されていますので、どちらも鑑賞することをお勧めします。

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