1995年から96年にかけてテレビで放映された「新世紀エヴァンゲリオン」。
革新的なストーリーに大人も夢中になり、根強い人気をいまだに誇っています。様々な方面とのコラボも成功して、ファンは増え続けています。
そんな、エヴァンゲリオンを再構築(REBUILD)して、劇場版として登場したのが「エヴァンゲリオン新劇場版:序」です。
色々な謎が隠されるヱヴァンゲリヲンは劇場版においても謎だらけです。その、劇場版:序について、あらすじ・ネタバレも含めてご紹介します。
そして、気になる主題歌もご紹介していきます。
目次(各項目をタップすると、その項目に飛びます。)
ヱヴァンゲリヲン劇場版:序のあらすじ(ネタバレ)
15年前に起きたという世界規模の災害「セカンド・インパクト」のため、生命が存在できない赤い海が地球には広がっていた。
人類の半分が滅んだという世界で、日本の第3新東京市に14歳の少年・碇シンジがNERV最高司令官である父・碇ゲンドウに呼び出される。
そこで、ゲンドウから人型決戦兵器・ヱヴァンゲリヲン初号機に乗ることを促される。それは、第3新東京市に現れた第4使徒と戦い、壊滅させるためであった。
乗ることを拒否するシンジであるが、代わりのパイロットとして現れた重症の少女・綾波レイに心を打たれ、シンジは、ヱヴァンゲリヲンに乗ることを決意する。
第4使徒と戦うのだが、いきなりエヴァを乗りこなすことはできず、あっさりとやられてしまう。動きを止めた初号機であったが、突然、暴走を起こし、第4使徒をあっさりと壊滅させてしまう。使徒は自爆するが、シンジは生還する。
シンジはNERVの隊員ミサトの家に住むこととなり、転校生となるが、クラスメイトのトウジから殴られる。トウジの妹は使徒と初号機の戦闘に巻き込まれてけがをしたことが原因であった。
そんな時、第5使途の襲来を受け、シンジは再び初号機に乗り出撃する。
戦闘現場へ興味本位で現れたトウジらを見たシンジは戦闘をすることができず、トウジらを初号機に収容する。シンジは、補給電源を第5使徒に切断されたため、戦闘中止を命じられるが、命令を無視して戦闘し、第5使徒をなんとか壊滅させる。
しかし、シンジは、命令違反のため拘留所に拘留されてしまうのだった。
その後、クラスに戻ったシンジは、クラスメイトでNERVのパイロット綾波レイのことを何もしらないことに気づく。
また、レイがゲンドウと親しげであることに複雑な心境になる。
レイが零号機で事故にあったときのエピソードをリツコから聞かされたシンジは、ゲンドウがレイに特別な感情を抱いていることを知り、複雑な気持ちになる。
また、シンジがゲンドウの仕事を否定的にレイに話した時、レイからたたかれ、シンジは呆然とするのであった。
次に現れた第6使徒は、八面体の形をしており、出撃したシンジはあっさりとやられ、NERVに回収される。
NERVのあるジオフロントへゆっくりと近づいているのであった。残された時間的な猶予のない中、いかなる攻撃も第6使徒からはじきかえされてしまうことから、ミサトはヤシマ作戦を立案する。
ダメージから回復したシンジであったが、死の恐怖から初号機への搭乗を拒否する。
そこで、ミサトは、シンジに第6使徒がジオフロントを目指す理由を説明する。第6使徒はジオフロントにいる第2使徒リリムと融合してサードインパクトを引き起こそうとしているのだった。
シンジはヤシマ作戦を決行し、レイの捨て身の防御に助けられ、何とか第6使徒を倒すのであった。
零号機のエントリープラグからレイを助け出したシンジは、レイが生きていて安堵する。
そのころ、月面に並ぶ棺から少年・カヲルが目覚める。カヲルは、なぜかシンジの名を口にし、また出会えることが楽しみだといい残して、終わる。
ヱヴァンゲリヲン劇場版:序の感想、評価
#3週連続エヴァンゲリオン
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV版』始まりました✨
最後までお楽しみください😌#エヴァ #ヱヴァ序 #エヴァンゲリオン #金曜ロードショー pic.twitter.com/dB8VBB7DdK
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) January 15, 2021
アニメ版のリメイクというよりリビルドという作品。
それは、アニメと何かが違うという違和感をところどころに感じさせるからです。
映像の違いだけではなく、ストーリーも変わってきています。もちろん、アニメ版を見ていない人にも楽しめる作りとなっているのですが、大多数のアニメ版をすでに見ている観客は、なにかしっくりと行かないものを感じ始めるのです。
この劇場版はどこかアニメと違う、と。そのしっくりしないものを知るがための「破」以降なのです。
もちろん、「序」は4部作の1作目として作られたものですから、「破」「Q」「シン」のための伏線があちこちに張ってあります。
そのさいたるものは、最後のカヲルのシーンでしょう。カヲルという少年の姿に騙されてしまうのですが、カヲルは得体のしれない生命体であるということは、月面での登場からもわかるのです。
超生命体なのです。月で生きていられることもそうなのですが、最後のセリフ「シンジを知っている」(それも何度も)、という発言にもそれを感じます。
火の鳥のような、何度も生命を繰り返している、カヲルのような生命体の存在、それこそが、ヱヴァンゲリヲン劇場版の主題であり、すでに「序」のときに暗示されているのです。
だから、4部作完結ですべての謎が解ける(主題が見えてくる)のだと思います。
ヱヴァンゲリヲン劇場版:序の主題歌について
宇多田ヒカルのBEAUTIFUL WORLDは、美しい少年たちのことを歌っているように聞こえます。
宇多田ヒカル自身もエヴァ好きを公言しており、その好きさのあまり、音楽活動休止中にもかかわらず、楽曲を提供したといわれています。エヴァへの思いが詰まった楽曲です。
BEAUTIFUL WORLDはテンポの良いビートで、残酷な天使のテーゼや甘き死より来る、魂のルフランなどの暗さや運命的なものを伝えるものではなく、一人ひとりの人間の日常的な出来事や、些細な愛や希望を歌いあげています。
人間vs使徒とか、NERVやゼーレのしのぎあいといった、運命的な、大人的なことではなく、一個人の思いで変えていける未来を歌っていることで、どこまでも美しい世界を希求したもの、そしてどこか懐古的なものとなっています。
それは、この世界は、最後は、少年、少女らがこの世界のキーパーソンであり、世界の未来を創るものである、という明るい未来を暗示している気がします。
まとめ
結論としては、ヱヴァンゲリヲン劇場版は、星4.5の作品です。
アニメ版を見た人も、見ていない人も、見て損はありません。前述しましたが、ヱヴァンゲリヲンの世界には、少年少女を主人公に据え置いていること、インパクトというイベントをとおして世界が一変してしまうこと、を見ると、部分的にせよ、大友克洋の「アキラ」をイメージする人は多いと思います。
アキラでは政府や反政府組織の戦いに巻き込まれていく少年たち、超能力をもつ少年たち、それらは、アキラ覚醒に集約されていく。そして、世界の再生が描かれています。
ヱヴァンゲリヲンには色々な見方ができるという楽しさがあるのです。単純にメカ同士(実際は使徒とエヴァ)の戦いを楽しむこともできますし、謎解きを楽しむこともできます。そして、アキラのような80年代のコミックスからの影響を見つけることもできるのです。
宇多田ヒカルとのコラボレーションにも成功していることでもわかるように音楽業界との相乗効果も見出せます。
パチンコファンの取り込みにも成功していますね。複雑なストーリーを理解していない人にもとっつきやすい作品でもあるのです。
ヱヴァンゲリヲン劇場版:序は、あらゆる可能性をもって、コアなファンや新しいファンに分け隔てなくエンターテイメントを提供してくれる作品になっています。
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